実はこの虫も…
2015年12月17日
おはようございます中島です。
さて前回までカメムシの話をしてきましたが、最近問題になりがちなトコジラミも実はカメムシの仲間なんですね。
別名ナンキンムシ(南京虫)などとも呼ばれ、中国では古来から代表的な吸血害虫として知られています。
トコジラミはカメムシ類と同様に、刺激を与えるとカメムシ特有の悪臭を放ち、体長が5~8mm、体色は赤褐色で、体型は扁平かつ円形です。
そして吸血すると腹部が膨大して、体長が何と1.5倍以上に伸び、長い楕円形になります。
この虫が日本に分布したのは、江戸末期ごろにオランダから買い入れた船に付いていたものが上陸したという説もあり、実際に問題になり始めたのは、明治10年の西南の役のころからと言われています。
一時、国内での被害はほとんど見られなくなりましたが、近年再び被害が増えつつあります。
他にコウモリトコジラミによる被害もあります。この種は、普通はコウモリの住みかに生息していますが、人も吸血しますから、天井裏にコウモリの巣がある場合には注意が必要です。
トコジラミは、成虫、幼虫ともに壁の隙間、柱の裂け目、木製家具類の隙間や隅に潜み、夜間に徘徊して吸血します。特に夜行性と言うわけではなく、夜間は人間が無防備なため寝ている間に刺されることが多いからです。
木製ベッドの裏の隙間に潜み、就寝中に襲ったり、時には天井のすき間なとから落下してくることもあります。
習性として、吸血の際に口吻の刺し替えを行うため、吸血痕が2個並んで残る場合が多いという特徴があります。
ペットや人間の血を吸いながら生きている小さな吸血鬼ですね。最近は駆除の依頼も増えはじめていますので、身近な存在になりつつありますが、嬉しいことではありませんね。
ではまた次回お会いしましょう。