実はほとんど刺されない❗
2016年4月28日
おはようございます中島です。
今回は前回に続きクマバチの生態についてです。
本州のクマバチ(キムネクマバチ)は、概ね山桜類カスミザクラなどが咲き終わる晩春頃に出現し、街中でもフジやニセアカシアの花などに活発に訪花するのがよく見られる。
成虫の活動期間は晩春から中秋頃まで。
寿命は1年程度と推定されていて、その年生まれた新成虫は越冬して翌年に繁殖活動に参加しているようです。
「ブ~ン」という大きな音を立てて、安定した飛行を行おこないまする。
食性は、他のハナバチ同様、花蜜・花粉食で、初夏から秋にかけて、さまざまな花を訪れて蜜などを採取します。
ただし、頑丈な頸と太い口吻を生かして、花の根元に穴を開けて蜜だけを得る盗蜜もよく行っているようです。
この頑丈な頸は、後述の穿孔営巣性により発達したものと考えられ、このハチの形態的特徴のひとつである。
フジの仲間の花はクマバチに特に好まれるが、とても固い構造で蜜を守っており、クマバチの力でこじあけないと花が正面から開かない。
また、クマバチが花にとまって蜜を飲もうとすると、初めて固い花弁が開いて隠れていた花柱と葯が裸出し、クマバチの胸部や腹部に接する。
このことから、フジはクマバチを花粉媒介のパートナーとして特に選んでいると考えられる。
こうした、クマバチに特に花粉媒介を委ねている花はクマバチ媒花などと呼ばれ、トケイソウ科のパッションフルーツなどの熱帯果樹や、マメ科のフジやユクノキなどに見られます。
春先は山道や林道で、オスが交尾のために縄張り内の比較的低空をホバリングし、近づくメスを待つ様子が多数見られます。
また、オスはメスに限らず飛翔中の他の昆虫や鳥類等、近づくもの全てを追跡し、メスであるか否かを確認する習性があるようです。
初夏、メスが太い枯れ枝や木造家屋の垂木などに細長い巣穴を掘り(穿孔営巣性)、中に蜜と花粉を集める。
蜜と花粉の団子を幼虫1匹分ずつまるめて産卵し、間仕切りをするため、一つの巣穴に、一列に複数の個室が並ぶ(英名の carpenter bee(大工蜂)は、この一連の巣づくりの様子に由来)。
その夏のうちに羽化する子どもはまだ性的に未成熟な亜成虫と呼ばれ、しばらく巣に残って親から花粉などを貰う。
またこのとき、亜成虫が巣の入り口に陣取って天敵の侵入が若干だが防がれる。
こうした、成虫の姿での母子の同居は、通常の単独性のハナバチには見られない行動であり、亜社会性と呼ばれる。
これはまたミツバチやマルハナバチなどにみられる高度な社会性(真社会性)につながる社会性への中間段階を示すものとも考えられているそうです。
また、巣の周囲での他のハチへの激しい排斥行動は行わないため、同じ枯れ木に複数が集まって営巣することもある。
体が大きく、羽音の印象が強烈なために、獰猛な種類として扱われることが多いが、性質はきわめて温厚で、ひたすら花を求めて飛び回り、人間にはほとんど関心を示しません。
オスは比較的行動的であるが、針が無いため刺すことはないです。
毒針を持つのはメスのみであり、メスは巣があることを知らずに巣に近づいたり、個体を脅かしたりすると刺すことがあるが、たとえ刺されても重症に至ることは少ない(アナフィラキシーショックは別ですが)
羽音や体の大きさからついつい怖がってしまいかちですが、特に害のない優しいハチなんですね。
皆さんも外で見かけたさいはよく監察してみてはいかがでしょうか?
ではまた次回お会いしましょう。